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【65】色覚異常とはどんな感じなのか

こんにちは!

 僕には色覚異常があります(持っています?)。最近 かる~くデザインの勉強をしていたら、色覚に関する章がテキストにありました。ぼくには色覚異常があることは知っていましたが、「理論的に言えばどんなタイプなんだろう?」と気になったので眼科に行って「色覚検査」なるものをしてきました。それらのメモという意味も含めて、どんな経緯で気づいたのか、実際の日常生活ではどんな感じなのかなど書いていこうと思いやーす。

色覚異常とは?

 そもそも色覚異常とは?「人とは違う色の見え方をする」ということを聞いたことあるかたも多いとは思いますが、簡単に(ぼくの知識レベルで)書いてみます。

目には色を感じる部分があり、3つの錐体からなっているそうです。それぞれが赤、緑、青に反応します。色覚異常というのは、そのどれかの錐体に異常がある状態のことです。それにより赤が認識しにくかったり、緑が認識しにくかったりするわけですね。

色覚異常の人の多くは、赤か緑の錐体に異常があります。そのため、この2色の見分けが難しい人が多いんですね。男性で20人に1人、女性で500人に1人の割合だそうです。

で、お前は?

 で、今回眼科に行ってきた結果、「2型色覚」ということがわかりました。緑色を感じる錐体に異常があります。

眼科でどんな検査をしたかというと、まず1つ目は「石原式色覚検査表」。ネットで「5分で色覚検査!!」みたいなやつでよく見る、円のなかに無数の点があって(ちょっとキモい)、「どんな数字が見えるか」とか「何が見えるか」ということをひたすらテストしていきます。50個ぐらいチェックしたと思います。

2つ目が「色相配列検査(パネルD-15)」です。15個の違う色のついた円形の物体を、直前のものと一番色が近いと思うものから並べていくというものです。

https://www.yasuma-ganka.or.jp/treatment/tr-color-inspection/ (外部サイトを引用)

この2つの検査をした結果、眼科の先生に「確かに色覚異常はありますねえ。日常生活ではそんなに困るレベルではないと思うけど。」と診察を受けました。別に障害というわけでもなく、何かにその証明が必要というわけでもないので診断書はもらっていません。

どんな見え方をしているのか

 実際の見え方ですが、やはり赤や緑系の色は確かに見分けにくいですね。

信号の色

例えば信号の色。最近はLED式の信号が多いかとは思いますが、あれはけっこう識別が難しい。正直、ぼくの目には黄色と赤色は同じに見えています。「進んでおk」なのか、「注意、または止まれ」の2択ということですね。

「じゃあ青色と黄色に見えているのか、青色と赤色に見えているのか?」と言われるとこれまた難しい。なぜなら「赤信号から黄色に変わった(右折矢印が出て、その後赤色から黄色に変わるタイミングなど)」ときは最初に見えた赤色のままに見えるし、「黄色から赤色に変わった」ときは最初に見えた黄色のままに見えます。

つまり、「これは何色?」と言われても、そもそも絶対的に答えることが難しいんです。よほど鮮やかな色みをしていない限り、ある色は赤にも緑にも見えたりするし、ある色は水色にもピンクに見えるし何色って言えばいいのかわからん…て感じです。伝わりますでしょうか笑

ちなみに信号の色の区別がつかないのは、ぼくの持つ2型色覚の理論とは合わないそうです。脳が色をどう感じているのかということには、まだまだ未解明のことも多いということなんでしょうか。

 また、定番なのはやはり焼き肉の焼け具合とか、植物の色味とかがよくわからんてやつですね。

肉の焼け具合

 色の判別には、環境も大きく作用します。明るいところで見るのか、暗いところで見るのか。その色を持つ物体は大きいのか、小さいのか。時間をかけてじっくり見てみたら…なんてときもありますね。人間の目は反射した光をとらえているわけですから、物体自身の色だけでなく、他の要素もからみます。

「名探偵コナン劇場版 純黒の悪夢」で、安室さんが観覧車のよくわからんところで時限爆弾を解除するシーンあったじゃないですか。解除している途中にあたりが暗くなって、「んああ!こうも暗いと見わけがつかないね!」(セリフはうろ覚え)と言ったのを覚えてますか?あれは暗くて色の見分けがつかないというわけですよね。やっぱコナンは勉強になります。

それで焼き肉の話に戻りますが、おいしいおいしいお肉。昼間ならまだいいけれども、夜のBBQなんかはけっこう暗いですよね。僕はまだ赤いお肉を「焼けとるやんけww」って食おうとしたりします。さっき焼き始めたばっかだぞそれ。

なので、たいてい焦げがついてきたお肉なら大丈夫だと思って食べてます。まあなかに火が通っているかは別なんですけども…前は家で豚丼作ったら直後にお腹壊れました。アハハ!

焼き肉では、焼くのを主導してくれる「焼き奉行」さんというのがいることがありますが、正直僕にはなかなか厳しいですね。もちろんどんどん焼いたりはできますが、「これ焼けたよ~」って他の人に配れないですね。「これ焼けてると思うんやけど…どう?」みたいになります。

植物

 あとは綺麗な植物の葉っぱ。緑だろうが赤だろうが、綺麗なものはフツーに綺麗に見えるのであまり感じたことはないんですが、紅葉などは言われてみれば見分けにくいですね。緑のなかに混じってしまうと、「ん、紅葉どれ?あ、あれか…」みたいな感じになることはあります。でもそもそも自然って見てるだけで癒されるので、あまり気にしたことはないです。

デパートにて

 最近も色覚に関する経験がありました。

プレゼントをデパートで購入し、包装を選ぶ場面ってあるじゃないですか。そのときは2色のカラーから選ぶ場面で、黄色と青色があったんですよ。それでレジで店員さんがすこし後方にある包装を指さして、「どっちがいいか…選べよ」と言ってきました。で、

「んじゃ…青色で」

と答えました。

ところが

「ええと…あ、緑色ですね」と言われました。

どうもその包装は、青色ではなくて緑色だったようです。あわてて「アッ、フヒッ…ミドリデ…」と堂々と返しましたが、言われるまで全然気づきませんでした。

電子機器のランプ

 ほかには、電子機器のランプなどもあるあるじゃないでしょうか。

例えば最近だと、ホテルのドアロック。最近はカードキーでドアノブ付近にカチッと押し当てて開錠するところが多いですよね。あのときのランプの色の変化がなかなかわかりにくいんですよ。

最近初めて結婚式というものに出席させてもらったんですが(ありがたき幸せ)、遠方だったので新郎がホテルをとっておいてくれました(ありがたき幸せ)。

そこがまさにカードキーで開錠して部屋に入るタイプでした。たいていは緑色(施錠)→赤色(開錠)というのが多いですかね。カチッと当てて…

ん?

色…変わったのか…???

まあこうなります。なんとなく色が変化したのはわかるし、開錠の「カチッ」という音で開いたのはわかるんですけどね。何色から何色に変わったのかはよくわかりませんでした。

ちなみに夜も朝も大浴場へ行ったんですが、2回ともオートロックなのを忘れて鍵を持たないまま部屋を出てしまいました。2回目にマスターキーのお願いをしにいくとき、「気まずいから1回目のときとは別のスタッフに変わってますように…」と思いながら行ったんですが、見事に1回目と同じ人がいてまた開けてもらいました。あ、夜勤お疲れ様です…

色覚異常にどう気づいたのか

 最近は学校で色覚検査というのをやりません。昔はやっていたようですが、それで色覚異常が見つかった場合に差別などの原因になる可能性があることなどを考慮されてしなくなったようです。

そういえば座高の測定っていつまでやるんでしょうね。座高の測定のあと「お前足みじけえなww」っていうやり取りまだやってるんでしょうか。

で、僕が気付いたのは小学校の時。僕自身は覚えてないんですが、両親の車に乗っているときに赤信号を「黄色だよ」と言った(またはその逆)そうです。で、検査に行ってみたら色覚異常が判明したとのこと。僕の見え方は僕しかわからないので、言われて「ほーん、そうなのか」という感じでした。

小さいころのことを考えてみれば、図工の時間とかけっこう色使いがむちゃくちゃでしたね。緑色を茶色とか言ってた気がします。友達にも「それ色ちゃうくない?」とよく言われてたんですが、そういうことだったのかあと今になって納得しました。

てか、何色と何色を混ぜたら何色になるって一生わかりません。「みんな色を混ぜ合わせて作っててすげえなあ」と思ってたんですが、正常色覚のひとはその感覚があるそうですね。それはなんかちょっとうらやましい。

 ちなみに自動車免許はちゃんととれます。なぜなら、たいていは「青、黄、赤」という信号の並び順が小さいころから感覚としてしみついていますから、その位置関係で進行すべきかどうかは判断できます。夜の点滅信号などは遠くからの把握が難しいので、正常色覚の人より減速して確認してると思いますけどね。

また色覚異常の人は色の判別が難しい分、そういった物体の位置関係だったり、色以外の要素に敏感だそうです。脳ってすごいんですね。単なるウィークポイントでもないのはうれしいことです。

ぼくが免許試験場に自動車免許をとりにいったときは、通常の筆記試験に加え、念のため試験場の信号を使って判別のテスト(軽い感じで)をしました。母はそばで見ていて、僕がそのようなことをしなければいけないことに申し訳なさを感じていたようでしたが、遺伝であって親のせいではありません。ぼくがうまく付き合っていく方法を考えていくべきです。

 最初に眼科の先生も言っていましたが、(少なくとも僕のレベルでは)日常生活で大きな支障はありません。「色覚異常」というワードも見直しがされてきて、「色が正常に見えない」のではなく、「人と違う見え方をする」というとらえ方になってきているそうです。

自動車免許の取得の時に母が言っていたんですが、小学生で色覚異常が判明した検査の時、先生がおっしゃっていたことがあるそうです。

「あなたの息子さんは、たしかに人と違う色の見え方をします。でも青色(たぶん青。うろ覚えらしい)に関しては、より鮮やかに見える目のようですよ」

と。

僕は素直に「へえー!ええやん、おもしろい!」と思いました。それが理論的にそうなのか、実際にそうなのかは僕にもよくわかりません。もしかしたら、人より青色に関しては綺麗に見えているのかもしれない。せっかくならそう思っておくことにしています。

 ていうか、結局 車の運転にめっちゃハマるんですけどね。父とか運転のうまい友達に教えてもらいながら公道を自由に走ってみたらなんかめっちゃ楽しくて草。

https://akibee.net/?p=297
初めて1人で運転した時のブログ

障壁になることはあれど

 今回 自分の色覚異常について考えてみるきっかけになったのは、ブログなどのデザインを考える一助になると思い「色彩検定 UD級」を受けてみたことがきっかけでした。「UD」…ユニバーサルデザインのことですね。色彩検定って色覚異常の自分でもとれるのかな~と思い探してみたらこの級を見つけたんですが、自身でも身をもって納得できる内容でおもしろかったです。

残念ながら、色覚異常があるとつけない職業というのはあります。車以外の乗り物の運転士(電車やパイロット)などがそうですね。デザイナーなども本業にするならおそらく難しいんでしょうが、まあ僕はゆったりと趣味程度でデザインを学んでみることにします。

ただ残念なのは、僕には爆発物処理ができないということです。最近アマプラで名探偵コナンばかり観てるので、そろそろ自分も事件に巻き込まれるんじゃないかと思うようになってきてしまいました。近い将来、自分が爆発物の最後のコードを切る場面があると思います。

ところがその爆発物のコードが最後「赤色」と「緑色」が残ったらどうでしょう。いくらコナン君が正解を導き出して

「赤を切るんだ!!!」

と言っても、僕は

「どっちも赤に見えるんやけど!!!」

と言ってしまいそうです。

そうならないために、爆発物のコードには「あかいろ」とか「みどりいろ」とか、ちゃんと色の名称の書いてあるシールをつけておくべきでしょう。色彩検定のテキストには、「色だけでなく、形状や文字で色の区別がつくようにデザインするのが望ましい」という文章が書いてありました。犯人や黒の組織にも、ユニバーサルデザインを考慮して爆弾を作ってほしいです。

まあそもそもコナンくんのいる東京に近づかないほうがいいんだろうけど。笑

ここまでお読みいただきありがとうございました。