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【69】スーパー盲腸になった話(4)
※いろいろ汚いと思います。苦手な方はブラウザバック推奨です。
前回の記事からだいぶ経っちゃいました。どこで書き終えたかと言うと、手術が終わったところでしばらく止まってたんですね。ちゃんと回復したことまで書かなければ…
目次
手術を終えて
で、手術は無事に終わりました。「がんばりましたね!」と言ってもらったけど、どう考えても頑張ったのは休日に緊急で呼び出されたのに外科手術をしてくださったオペの先生ですよね。本当にありがとうございます…
手術時間、8時間(たしか)。いや、なが。社会人の1日の就業時間じゃないですか。盲腸って現代ではふつうこんなに手のかかる病気じゃないですからね。スペイン語のテストがたまたまあると、どうしてもこうなってしまうというだけで。両親には本当に心配かけました。それを考えるとあまり笑い飛ばすのもどうかと思いますが、まあ時間が経ったということで…
お腹が重たく感じるのは、緊急で手術をしたために身体に大きな負担がかかったからのようです。いきなりの開腹手術ですからね。臓器からしてみると、「部屋に入るときはノック3回して確認するのが常識でしょう。はい、おまえ不採用」て感じでしょうな。そこは1回ぐらい許してもろて。
で、手術前に話をされていた人工肛門についてですが、なんとその設置を回避してうまく先生がやってくれたとのこと。ああ、なんてことだ、ありがてえ、ありがてえ。まだぼくは自然肛門(?)で生きられるらしい。「これに感謝し、たくさんう〇ちやおならをする所存です」とその後の脳内記者会見で発表しました。
僕の場合は腹膜炎でたいへんなことになってしまったわけですが、腸を幾分か切除し悪いものを取り除くことでなんとかなったそうです。うーむ、お医者様すごい。
この説明をどのタイミングで聞いたかはよく覚えてません。とりあえず手術が終わって寝ながら移動できる台…あれなんて言うんですかね?それで手術室から病室へ移動するときに目が覚めて、看護士さんや母が目に映ったのは覚えてます。麻酔が切れた直後だから朦朧としてるし、下がったものの37.5℃ぐらいの熱もありました。「おわりやーした」と声をかけられて安心はしました。
生きててよかった…
たしか夕方くらいからの手術だったから、午前2時か3時の真っ暗の病室のベッドに移動。朝までとりあえず就寝。正直腹痛いし熱あったから寝れなかった気がするけど。
朝、起床
起床と言いながらも目が覚めただけ。自分で起き上がるなんてとてもじゃないけどできません。
で、いらっしゃった看護士さんが言うんですよね。
「下のあそこに管が入ってるので抜きますね~、すこし痛いと思いますけど」
…??? 管???
その直後…なにかをされて引き抜かれました。その瞬間-
ウオオオオオオオオオアアアアアアア!!!!(絶叫、憤死)
いった!なんやこれ!痛すぎ!!!
どうも長時間の手術のときは尿が手術中に漏れてしまったりするらしくて、それを止める管を入れておくそうなんですね。なんやねんそれ。怖すぎて調べる気も起きません。
あまりに目覚めのアラームにしては豪快すぎます。そんなん聞いてない。いや聞いてても手術後の頭の回らない状況じゃ覚えてなかったと思いますけど。人間の身体ってすごいですね。「ありがとうございます(?)」って言ってしばらく悶絶してました。
寝起きでなけなしの体力は90%削られ、そこから採血やこれからのお話。なにやら書いてくださいと言われたから書く。腕を出してくださいと言われたから出す。ロボットのように言われたことをすることしかできません。ゆたぼん、ロボットってのはこういうのを言うんだよ。
これからの処置
実際これからどうしていくかというと、腸を動かすための処置をします。さきほど書いた通りまだお腹がびっくりした状態なので、飲食をしても身体が消化してくれません。おならやう〇ちが出たら腸がしっかり動き出した合図なので、その確認のあと五分粥などから食べ始めるそうです。
通常の栄養のための点滴とは別にまた点滴をしてもらいました。これで腸のぜん動運動を促進するそうです。
手術をしてくれた先生から、経過を観察しながら診てくれる先生にバトンタッチ。若いイケメンの先生でした。ありがとうございます(?)。
でも手術した先生も見舞いに来てくれました。「もう大丈夫ですよ。悪いものはしっかり全部とれましたから」。もうその言葉に感謝感激雨嵐。山嵐。風嵐。大嵐。フィールド上の魔法・罠は全部破壊されたんです。本当にありがとうございます。
さすがに1日目はずっと寝てたと思いますが、熱もひいたぐらいからリハビリを始めたと思います。院内をかるーくウォーキングするだけです。運動をすると内部の臓器も動き始めるでしょうから、できるだけしておくに越したことはないわけですね。
ちなみにこのとき通路に体重計があったので計ってみたら、49kgでした。
軽っ。もとは60kgですからね。もうそんなんほぼ存在してへんのと同義ですよ。
なんとか存在証明をしないといけないので、ウォーキングにハゲみます。増量増量。
あれれ
ここまで聞くと、あとは時間とともに腸を含めた身体が元のように動き始めてくれれば~と思いますよね。先生もそんなに心配してなかったようでしたし、ぼくも1週間くらいかなーと思ってました。
が。その予想とはあまりに違う方向へ事態は進みます。
なかなか腸が動かない。/(^o^)\ファーww
時間が経てども経てども、う〇ちどころかおならも出ません。昔はあれだけプップカプップカ、ラッパのように大気中に放出していたのに、うんともすんとも言いません。
最初は先生も「ま、我慢ですよ。すぐは出ませんから」と言っていたのですが、2、3日すると顔が曇りはじめました。懸命に起きて歩けど歩けど、身体は反応してくれません。
で、こうなるとどうなるかというと、身体の内部でできたゴミが溜まっていってしまいます。排出することができないわけですからね。実際、お腹めっちゃ膨れるんですよ。「おれこんなデブやったっけ…」と思いました。
ゴミが溜まっていったら身体にもちろん悪影響がそのうち出ます。し、そもそもそのゴミを除去しないと腸の通り道が詰まってしまいます。
先生曰く、
「予想以上に緊急手術が身体に負担をかけたようです。腸のなかのゴミを取り除かなければいけないです」
…え、どうやって?
イレウス管
これを使うそうです。
不死身と思われたけど足を狙われてやられた人。それアキレス。
太陽に近づきすぎて溶けた人。それイカロス。
哲人皇帝。それマルクス=アウレリウス=アントニヌス。
すみません。なんですイレウス管って?
管ですから、チューブなわけです。細いチューブを鼻から通して腸まで通し(通し!?)、先っぽのなんか装置がゴミを吸い取ってくれるそうです。
おお、わかりやすい。物理的に管を入れてゴミを吸い取る。部屋じゃなくて、体の内部を掃除するダイソン掃除機みたいな感じ。文系のぼくでもとてもわかりやすいし、聞くだけで恐ろしくなるようなことをするということもわかりました(絶望)。
しかし身体を健康にするためにはやるしかない。次回はこれの処置のところから書きます。ここまでお読みいただきありがとうございました。